Jul 22, 2007

NYC Midtown Explosion

その日の朝は雨音で目が覚めるくらいの豪雨。会社に着いてからびしょびしょになった靴を脱ぎ、傘を広げて仕事に向かいました。 いつもと変わらずビル工事や車の往来の音が窓越しに感じられる程度。 また雨でもゆうだちでも降るのか、遠くのほうで落雷が聞こえているような…。 それにしても長いな… それになんなんだろう、この地響き? かれこれ十分以上も続いているような。

窓の下の40ストリートを時々後ろを振りかえりながら西に向かって走る人たち。窓越しにその後方を見ると、パークアベニューの向かい側のビルから人が走り出しているのが見えます。 オフィスのメンバーも、どこかで何かがあったようで、ビルを出たほうが良い、と。 早々にラップトップをケースに放り込み、ビルをでると、はす向かいのビルの後ろには「煙」がもうもうと舞い上がっていました。 テロ?! 火事?

パークアベニューは、煙を背後に逃げてくる人と、ビルを見上げる人たちが交錯したいへんな状況。 警官も既にたくさん出ていて、「道をあけて! 道路に立ち止まらないで!」 

当然何が起こったかわからない一般市民は、携帯電話で連絡をとりあい、ラジオで情報を得ようと。。。 また行きかう人たちはお互いに何があったの??

何かが爆発したようだ! えっ? テロ?

ビルが燃えているようだけど。。。 あっちはスモークと地響きが凄いぞ。。。

パークアベニューの一本西側のマディソンアベニューは、いつものラッシュ時と同じ車の往来。 違うのは行きかう人の数と、ビルの合間にもうもうと舞い上がる煙を見上げる人たちの数の多さ。。。 ここにも地鳴りのような地響きが感じられます。
煙の方向からだと、グランド・セントラル駅の近く。 おそらく地下鉄は動いていないだろう、と、マディソンアベニューからクイーンズ行きのバスに飛び乗り、自宅へ向かいます。 満員になったバスは途中からは降車する人がいないと停留所を通過。 その途中バスの窓からも煙が見え隠れしていました。

"Midtown Explosion"
ニュースタイトルはまさに、ミッドタウン爆裂。
1924年に敷設工事された地中のスチーム管が破裂して、すぐ側にあった変圧器が爆発し、道路のアスファルトを吹き飛ばし、アスファルト、土、スチームが火山の噴火のごとく、42ストリートとレキシントンアベニューの上空に吹き上がった、というニュース。

NYCはマンハッタンの電線、スチーム菅、電話線は全て地中に埋まっています。 それらの施設はもうかれこれ50年以上も前に敷設されたもの。 冬になるとマンホールが吹き飛んだり、漏電で散歩中の犬が感電死したりのニュースも。

現在もこの近辺は復旧工事が行われていますが、ここ一部だけではなく、NYC全体の施設の老朽化の問題があるということ。 常に危険をかかえているNYC。 それでも人々は集まってきます。
それにしても、あの地響きはもういやです。